2004年6月26日掲載
Tete Montoliu       Boleros
Ensayo原盤         1977年録音

 ボレロとは1780年頃スペインの舞踊家セレソが創作したという、3拍子のカスタネット伴奏を伴う舞踊音楽、なのだ。テテのリズミカルさからすれば、格好の素材と言えよう。

 Manuel Elias(b),Peter Wyboris(d),Rogelio Juares(per)との、ボレロ集である。

20040626

 まぁ、ボレロ集というかラテン曲集と言った方が、僕には分かりやすい。

 全10曲とも、どこかで聴いたことがあるような、影を背負った陽気な曲だ。これは、正にテテの個性と一致するものである。有名な曲は、「poinciana」かな。ロリンズがソプラノ・サックスで好演した曲だ。また「siboney」も、ガレスピーの演奏で有名な曲である。そして、この2曲の名演として、ここでのテテの演奏が入るのは言うまでもないことだ。本当にこの1970年代中盤のテテは、絶好調なのだ。