2005年5月10日掲載
Louis Van Dijk       The Rosenberg Trio Live
Pink Record原盤    2003年録音

 オランダのベテラン・ピアニスト、ルイス・ヴァン・ダイクさんの作品です。彼の1987年録音盤を高値で入手し、ここで取上げたのが今年の始めのことでした。その際に、彼の新譜のライブ盤は良いよ、との書込みがこの掲示板にありました。その情報を受けて、直ぐに渋谷ジャロさんに注文した次第です。

 しかし、入手できるとは思わなかった。他のネット上でこの盤についてのコメントを読むと、既に入手困難盤とのことだったからです。この作品は、ルイス・ヴァン・ダイクさんと The Rosenberg Trio の共演盤。このトリオとは何者だと思いネットで調べましたら、Rosenber 三兄弟なのです。そう聞いてジャケを眺めれば、3人とも似たお顔です。ギターが二人、ベースが一人。かなり変則的なクァルテット編成での、ライブ盤であります。

20050510

 アコースティック・ギター2本で、スパニッシュな情感を演出。そこにダイクさんの流暢なピアノが加わり、エキサイティングに華麗に、乗りの良い演奏が続きます。先ずは、この編成でのライブ録音を考えたプロデュースのセンスの良さに感心。そんなにある編成ではないだけに、新鮮さがあります。

 さて演奏曲ですが、10分18秒,14分37秒,そして8分48秒という、3つのメドレーが用意されています。ダイクのソロで始まってリズムギターが加わる10分18秒のメドレーでは、『someday my prince will come』の現れ方がお見事。全員で演奏する14分37秒のメドレーでは、『caravan』の盛り上がり方に興奮しました。随所に聴き所がある作品です。

 最後に予感ですが、これは繰り返し聴いたら、早く飽きが来る作品ではないだろうかと思ってます。構成の妙で初聴きは感心したのですが、これに慣れたらそれまでかなと感じております。その答えは、半年後くらいに出るのでしょうか。