2005年3月24日掲載
Stan Getz       Interpretations #3
Verve原盤     1953年7月録音

 過去に13枚のゲッツ盤をここで取上げていますが、僕にとってのゲッツは、迫力テナーから一歩退きたい気分の時に軽く摘み食いする存在です。 またゲッツの演奏は、聴くときの環境によって、大きく印象を左右するもの。例えば大人気盤「子供のゲッツ」を取上げた時は、今振り返ればゲッツのような柔らかメロディ・テナーを受け付けない気分だったのでしょう。

 さて今日取上げる盤は、その「子供のゲッツ」から半年後に吹き込まれたもの。ボブ・ブルックマイヤー(v-tb)との共演盤です。

20050324

 本当に優しくメロディを吹く。しかもこの盤では、ブルックマイヤーのバルブ・トロンボーンも優しいメロディに溢れている。この両者の掛け合いは、メロディと音色の優しさ包みと言えよう。『give me the simple life』と『I'll remember april』が、聴き所。