このコーナーで早くも14枚目の紹介になるゲッツさんですが、ジャズを聴き始めた直後の数年間に数枚買っただけでした。その後、ボサノバに興味を抱いた時期があり、ゲッツのボサノバ集大成CD集を買ったものでした。
その後縁が無いまま10年ほど経過したのですが、何故だか5年ほど前から、ゲッツだとかズートに食指が伸びだしたのです。それまでに好きなテナーと言えば、コルトレーンにマレイでしたから、自分自身でも不思議な気分でした。渋谷ジャロの店主に言わせると、大人になってきた証拠だとか。
そのジャロさんでは、既に20年近く前から、客の人気は黒人より白人に移っていたと記憶しております。オリジナル盤が高価なのは当然としても、国内発売LPもゲッツを中心にした白人勢が人気アイテムになっておりました。その象徴たる盤が、今日取り上げる「子供のゲッツ」でしたね。
デューク・ジョーダン(p),ジミー・レイニー(g),ビル・クロウ(b),フランク・イソーラ(d)との、ワン・ホーン・クィンテット編成での録音です。
優しい音ですね。優しい演奏ですね。僕には入り難い世界に感じました。