2005年10月15日掲載
Cassandra Wilson      Blue Skies
Bamboo原盤               1988年2月録音

 恐らくは、「Days Aweigh」の次の作品であります。

 カサンドラ・ウィルソンさんは1955年12月にミシシッピー州に生まれ・・・、と書いて少し驚きました。今年で50歳なのですか、彼女は。この作品を吹き込んだ時には32歳。当時は新進気鋭の歌手との印象でしたが、結構下積みが長かったようですね。

 マルグリュー・ミラー(p),ロニー・プラキシコ(b),テリ・リン・キャリントン(d)をバックに従えて、スタンダードを歌っている作品です。

20051015

 1曲目は「王様と私」から、『shall we dance』。スキャットから入り、思いきっリフェイクして歌っていくカサンドラさんです。この流れは、僕の好みとは反対方向のもの。しかし、彼女の低音から高音への縦横無尽な揺れから、妙な心地よさを感じてしまいます。『I'm old fashioned』での、不思議な楽しさもなかなかのもの。その妙である不思議な感覚は、『I've grown accustomed to his face』でのスロー感覚で、素敵なものになっております。因みにこの曲は、通常「彼女の顔」と表記されています。

 好みとは言えないタイプの作品ですが、ベースの好演も相まって、聴けば聴いたで楽しめる作品です。