「Soul Eyes」で、すっかりほれ込んだアルト・サックス奏者のジョージ・ロバート。そんな彼の作品を、買い求めるのは当然のこと。TCBの3枚を今回は入手しました。
今日取り上げる1枚は、プロとして積極的に活動し始めて6年が経過した29歳の時の作品です。Dado Moroni(p),Reggie Johnson(b),Peter Schmidlin(d)との、クァルテットでの録音です。
ポイントは、プロ活動が起動に乗ってきた若き日のロバートの演奏スタイル。そして、「Jazz Piano」で、僕が「捨て難い軽快さはあるものの2流」と評したダド・モロニーの、ピアノ演奏でしょう。
いや、いい作品ですよ。しかし、ロバートのサックスに、突き抜ける快感が感じられない。畏まっている。例えば、B.ゴルソン作の「along came betty」では、サックスでの流れるような演奏はお見事。でも、そこから一歩踏み込んだ刺激がないのだ。これは、「soul eyes」での2000年録音との比較で、より顕著のなること。
もう一人注目したモロニーには、大いに感心した。まぁ、前回取り上げた盤は、モロニーが17歳の時の演奏だったので、当然なのかもしれないけどね。兎に角、アタックの強さと、マイナーでの哀愁を出す演奏が素敵でした。
ロバートに関しては、2000年録音の作品を僕が先に聴いただけに、少し辛過ぎる感想かもしれませんね。