2002年5月1日掲載
Craig Wuepper         The Returnsman
Double-Time原盤     2000年11月録音

 Craig Wuepper(d),Eric Alexander(ts),Mike Dirubbo(as),Ryan Kisor(tp),Mike Ledonne(p),John Webber(b) というメンバーでの吹き込み盤が、ジャロさんの中古コーナーにありました。まぁ、ダブル・タイムからの発売ということで即、購入対象。ましてや、アレキサンダーが入っているのではないの。

 しかし、購入を決意させたのは、ピアノ。昨年8月に買ったマイク・レドンの作品は、今も愛聴盤席にあり、頻繁に聴いている方なのです。

 さて演奏内容は全10曲の中で、4曲づつアルトとペットが参加しています。クインテットで8曲、クァルテットで2曲のこの作品、6曲がリーダーであるクレイグの作曲です。

20020501

 最初のアップ・テンポの2曲では、バンドとしてのまとまりが無く、このままこれが続くと思った。けど、スタンダードの「we'll be together again」で聴かせてくれたね。

 僕自身は記憶が無い曲だが、アダレイ兄弟のボヘミア・アフター・ダークに収録されている曲。また、数多くの歌手が歌っている曲だ。 ここでは、アレキサンダーの歌心が光っており、ドラムのサポートも光っている。

 やはりスタンダードでなければダメかな思ったら、クレイグ作の次の「savoy song」が素晴らしい曲と出来。何でもサヴォイというクラブでクレイグは自身のバンドを率いていたそうだが、そこでのプレイの後に沸いて出たメロディだとか。ジャズ・クラブの紫煙漂う味わいのブルース。as, ts そしてピアノとソロが続くが、スパイスを効かせたドラムに揺られてキマッタ演奏。特にアルトのマイクは、この曲だけはテナーに負けていないよ。

 やはり、曲だな、クレイグのドラムは決して突出していないが、自己主張しっかりのもの。選曲を練り込んでの次作に期待ですな。