2002年10月4日掲載
Barry Harris      Breakin' it up
Argo原盤         1958年7月録音

 阪神タイガースのファンとしては、小学校の時からデトロイトと言えばタイガース。その後に自動車で有名とも覚えたっけ。

 ジャズを聴き始めてからのデトロイトは、数々の有名ミュージュシャンの出身地として頭にデトロイトという知名が刻み込まれて、その有名ミュージュシャンの中の一人が、今日取上げるピアニストのバリー・ハリスです。

 デトロイトを離れようとしない彼への評価は、ミュージュシャン内では高いものの、一般のジャズ・ファンからは知る由も無いぞんざいでした。デトロイト在中にシカゴにあるアーゴ・レーベルに吹き込んだ本作品は、彼にとって初リーダー作になるピアノ・トリオ作品です。

 この2年後にNYに出た彼はリバーサイドやプレスティッジに吹き込みを行う1960年代を過ごし、その活躍は誰でも知る存在になったのです。このコーナーでもリバーサイド時代の作品プレスティッジ時代の1枚を取上げていますよ。

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 数多くある「オール・ザ・シングス・ユー・アー」の演奏では、派手なメロディを際立てて弾くものが多いのですが、ハリスの演奏は派手さを抑えたもの。情熱的であるのだが、決して激情的ではない彼の演奏の魅力が詰まった好盤と言える作品です。