バリー・ ハリスは1967年からこの作品まで3枚のリーダー作を吹込みましたが、他の2作はホーンが2つ 3つ入っています。しかしこれは、Ron Carter(b),Leroy Williams(d)とのトリオ作品です。8曲中 4曲がハリス作で、他にはパーカーの曲などを取上げています。
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“Rouge”と言えば、マイルスがこのレーベルに吹き 込んだジョン・ルイス作のが有名でしょうが、ハリス作の同名曲がここで披露されています。ロマチック なムード漂う、綺麗な女性が頭に浮かんでくるようなメロディです。同じくハリス作の“Sun Dance”は、 ラテンタッチの良い曲です。このメロディメーカーとしてのハリスと、決して強いタッチではないが、 徐々に聴く側が乗ってくるハリスの演奏が、楽しめる1枚です。録音状態、特にベースとドラムが上手く 収められていないのが、残念ですね。