ほとんど独学でピアノを覚えたハロルド・メイバーンは、1950年代からプロとして活動し始めました。ライオネル・ハンプトン、アート・ファーマー、ドナルド・バード、マイルス、JJジョンソン、ウエス・モンゴメリー等という凄い人と共演を重ねてきました。この作品はクィンテット編成で、Blue Mitchell(tp)とGeorge Coleman(ts)の参加が、興味深いですね。メイバーンはこの作品でエレクトリック・ピアノを弾いており、この時代を感じさせますね。
メイバーン作の“such is life”、心優しい ブルースです。この曲はメイバーンがマイルスのもとで活動していた1963年に書かれたものだそうです。 このメロディに触発されたのか、ミッチェルとコールマンは気分を和ませてくれる演奏を行っています。 当然ながら、メイバーン自身の演奏は、圧巻ですよ。この演奏だけでこの作品の価値はありますね。他の 4曲では、エレクトリック・ピアノでの1曲を含めて、そこそこの演奏なのですが、やはり“such is life”の優しさの前では霞んでしまいますね。