独学でオルガンを習得したホルムズは、1960年にレス・マッキャンに認められパシフィック・ジャズ と契約しました。そこでマッキャン、ウェブスター、ジーン・アモンズ、ジョー・パス等とのセッ ションを重ね、1965年にNYに移りプレスティッジに移籍し、これが最初のレコーディングです。 Gene Edwards(g)、Jimmie Smith(d)とのトリオ編成です。シルバーの名曲“song for my father”、 ブラウニーの“dahoud”、ガーナーの“misty”を、どんなソウル・カラーで演奏しているかに、 興味が持たれますね。
すっきり、さっぱり味のオルガンです。 アルバム・タイトルはプレスティッジが用意したもので、純粋な4ビートジャズを楽しませてくれ るホルムズの演奏には相応しくないものです。その素敵な演奏の中で特に、“song for my father” がお薦めですよ。ラテンの風に乗ったエドワーズの暖かなギターを得て、暖かみのあるオルガンの 音色に豊潤な歌心が加わったホルムズの演奏がたまりませんね。この時期に数多くプレスティッジ に吹き込まれたオルガン作品の中でも異質でありながら、実にジャズらしい素敵な1枚になって います。