2001年5月19日掲載
Tubby Hayes      The Swinging Giant, Vol.2
Tempo原盤      1956年7月録音

 1955年の前半にテンポ・レーベルへの吹込みによって、大きな注目を浴びたテナー奏者タビー・ヘイズは、その翌年にクィンテット吹き込みを行ない、そして更に翌年に吹き込んだ同じテナー奏者ロニー・スコットとの双頭バンド「ザ・ジャズ・クーリエーズ」での初吹込みを行ないました。前者が「after lights out」、後者が「tubby hayes & the jazz couriers feat. ronnie scott」というタイトルでLP発売されました。

 そもそも発売枚数がさほど多くなく、契約関係が難しかったのかテンポの作品全てがなかなか再発されなかったために、この2枚は中古盤市場で非常な高値で取引されていましたね。今回のジャスミンからの再発で、この2枚が1枚のCDに収録されて、今日取り上げられる次第です。

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 クィンテットでの1957年のヘイズは、前年より艶が増した感じ。その分勢いが無くなったように感じられるが、ペットのディッキー・ハウドンの刺激的な演奏を意識しての事なのでしょうかね。「message to the messengers」でのヘイズの艶めきが、印象的です。

 で、ジャズ・クーリエーズ。1958年にフォンタナに吹き込んだ作品は以前に取り上げましたが、最初の演奏であるこの作品での演奏は、品の良いスコットの演奏と、ヘイズのゴリゴリした演奏が噛合った一瞬が印象的でしたね。またヘイズはここでヴァイブも演奏していますよ。