1999年6月15日掲載
Tubby Hayes      the couriers of jazz
Carlton原盤       1958年11月録音

 今何故かタビー・ヘイズらしいのです。彼のアルバムが続々復刻されています。でも僕は彼について全く知らなかった。ロンドン生まれのテナー奏者の彼は、地元で幾つかの楽団での演奏活動の後、1957年に同じテナー奏者のロニー・スコットとバンド “ジャズ・クーリエーズ”を結成しました。これはその時の録音で、当然ロニー・スコットが参加しています。ピアノにはこれ以前にも度々競演しているテリー・シャノンが参加 しています。イギリスのジャズ、しかもその重鎮のアルバム、どんなものでしょうか。

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 僕が二十歳までよく聞いていた音楽は、考えてみたらイギリス物でしたね。ロックを主に聞いていたのですが、今でも大好きなロー ロング・ストーンズを筆頭に様々なミュージュシャンはイギリス出身でした。レゲエも好きだったのですが、もちろんジャマイカの人達が多かったのですが、ブリティッシュ・レゲエは本国とはまた違った雰囲気があって沢山のアルバムを持っています。

 しかしジャズとなるとイギリスというのは、ほとんど意識しないでいました。ジャズではアメリカ以外ということでは、ヨーロッパということになるのですが、フランス・ドイツ・イタリア・デンマーク等々の国が頭に思い浮かびますが、僕にはイギリスという名はなかなか出てこない所なのです。このタビー・ヘイズ、メンバーも全員イギリスの方々らしいのですが、全体の印象はウェスト・ コーストのジャズに程よくハード・バップの香を注いだ感じですね。ヘイズのテナーも、ゲッツにグリフィンを加えたような感じです。またピアノのシャノンがソニ・クラのようでカッコ良いですよ。

 でもこれだけでは、説明し切れないものが残ります。紳士の雰囲気が感じられることかなぁ。傘やコートに気を配るようなオシャレ感覚と言っても良いでしょうね。この辺りがこのアルバムの最大の魅力でしょうね。とにかく良く出来たアルバムです。ヘイズのアルバ は他に5枚復刻されているらしいので、全部買いたいです。またここで紹介しますね。