2001年5月22日掲載
Dizzy Reece       a New Star
Tempo原盤       1955年5月録音

 実は1999年の暮れに、「このトランペット吹き、知っている?」という特集を、このコーナーで行なう予定でした。そのペット吹きとは、今日取り上げるディジー・リースでした。ジャズ聴き始めの時にブルー・ノートの3枚を買い、非常に気に入ったミュージュシャンなのです。7枚ほどのレビューを書いて、さぁ載せるぞと思ったら、折角書いておいたのが、消えてしまっていましてね。

 そんな悔やみ事は置いておきまして、リース。1931年にジャマイカで生まれたリースは、1948年にイギリスに渡り、ロンドンを中心に活動していました。テンポに吹込みのチャンスを得たリースは、数回の吹込みを行なったのですが、今回ジャスミンから復刻されたこの作品には、4つのセッションが収録されています。その中には、前述した特集で書き溜めておいた、「progoress report」というLPで発売された作品の一部も含まれております。

20010522

 バラッド「this is always」での、体の芯まで直撃する迫力。アップ・テンポの「scrapple from the apple」での、躍動感。ギスギスした音色で、若々しさが存分に出ている演奏です。

 マイルスがリースの演奏を絶賛した話は有名ですが、それが誇張された話ではないことが、このCDで実感出来ますよ。