コルトレーンは1967年2月15日に、アリス、ギャリソン、アリとのカルテットでスタジオ・レコーディングを行いました。8曲が収録され、その中の「Offering」はその年の9月発売のアルバム「エクスプレッション」に収録されれました。残りの7曲と3曲の別テイクは、長らく眠ったままでした。それが1995年秋に発売されました。LPレコードには「Offering」を含む8曲が、同時発売のCDには3曲の別テイクが追加されての発売でした。
Seraphic Light
Sun Star
Stellar Regions
Iris
Offering
Configuration
Jimmy's Mode
Tranesonic
CD追加曲
Stellar Regions (Alternate Take)
Sun Star (Alternate Take)
Tranesonic (Alternate Take)
各曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
この1967年の6回のスタジオ・セッションについて、簡単に触れます
2月15日 ファラオ抜きでのカルテット
2月22日 ラシッド・アリとのデュオ
2月27日 ファラオ抜きでのカルテット 未発表
3月7日 マリオ・ブラウンが見学したファラオ抜きでのカルテット
3月29日 ファラオ抜きでのカルテット 未発表
5月17日 クインテット+1 未発表
6回中3回のセッションの演奏は、全てが未発表です。残り3回の中で、カルテットでの演奏は2回ありますが、3月7日のは2曲が別々のアルバムで発売され、残りの演奏はほぼ未発表です。
カルテットでの演奏、グループとしての演奏となったスタジオ・セッションで、その全容が聴けるのは、この2月15日だけです。
1960年にマイルスの元を離れ、自分のグループを結成し、コルトレーンはさまざまな可能性にチャレンジしてきました。そしてあくまで今のところですが、その成果をたっぷりと聴けるのは、このアルバムが最後の演奏となります。
まだまだ自分の表現方法への追求の強い姿勢が感じ取れる内容の、アルバムと言えます。例えばそれは、この2月15日のセッションでコルトレーンが得た可能性を、一週間後にアリとのデュオ演奏で追求して行ったことで実感できるものです。