この作品は1998年にMCA傘下のインパルス!から発売されました。収録曲と録音日は次の通りです。
Living Space(1965年6月16日)
Untitled Original 90314(1965年6月10日)
Dusk Dawn(1965年6月16日)
Untitled Original 90320(1965年6月16日)
Last Blues(1965年6月10日)
1965年6月に行われた二つのセッションで構成されています。もしこの5曲全てが、このCDで初登場となれば、本作品は存在感があるものだったのでしょう。しかし初登場は「Last Blues」だけであり、他の4曲は1978年に「Feelin' Good」という2枚組LPで発売されており、コルトレーン・ファンにはお馴染みのものでした。また初登場の「Last Blues」にしても、数年後には別のCDに収録されました。その意味では、大きな存在感とは言えない本作品は、その数年後にはその存在感すら限りなく薄くなってしまったのです。
各曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。
黄金カルテットの終盤のスタジオ演奏を収めた作品として、聴き所が大いにあるものです。確かに今ではこの作品が語られる場面は少ないのですが、聴けば聴いたで手応えが大きいアルバムです。この作品が発売された当時を思い起こすと、やはり初登場の「Last Blues」を聴けることには喜びがありました。