SFJAZZについて、そして2010年にホレス・シルヴァーの曲を題材に行ったツアーの様子を収めたCD3枚組を、今年の4月にここで触れました。
今日取り上げるのは、2012年に制作されたスタジオ盤です。テーマは、スティーヴィー・ワンダーであります。
メンバーは2010年ライブ盤と同様に、次の8人です。
Miguel Zenón(as), Mark Turner(ts), Avishai Cohen(tp), Robin Eubanks(tb), Stefon Harris(vib), Edward Simon(p), Matt Penman(b), Eric Harland(d)
スティーヴィー・ワンダーの8曲を、各メンバーのアレンジによて演奏しています。
1970年代の洋楽に触れてきた方ならば誰でも、スティーヴィー・ワンダーの曲「迷信 (Superstition)」について、一言二言の思い入れがあることでしょう。そしてこの2012年のスタジオに集まった8人も同様のことでしょう。この曲のテイストをミゲル・ゼノンが不思議さと深みのアレンジでイキイキとさせ、特に4人のホーン陣の演奏で盛り上げています。ユーバンクスのトロンボーンと、アヴィシャイ・コーエンの電気トランペット(?)での演奏が気に入りました。
このようなセンス高い演奏が並んでいますが、その中でアヴィシャイ・コーエンのアレンジで聴かせるワンダーの大ヒット曲「愛するデューク (Sir Duke)」が気に入りました。この曲の明るいメロディをヴィブラフォンのステファン・ハリスが担当し、ホーン陣が巧みなアレンジで楽しませてくれます。
SFJAZZの他の作品もCDで入手したいのですが、なかなか中古市場に出てこないのが、悩みの種です。