コルトレーン・バンドが変わっていく1965年の中盤に録音されたのが、今日取り上げるアルバム「トランジション」です。5月26日と6月10日に黄金カルテットで録音されています。
A面
Transition(6月10日録音)
Dear Lord(5月26日録音)
B面
Suite(6月10日録音)
Part 1 - Prayer and Meditation: Day
Part 2 - Peace and After
Part 3 - Prayer and Meditation: Evening
Part 4 - Affirmation
part 5 - Prayer and Meditation: 4 a.m.
本作品は1970年に規格番号AS-9195として発売されました。その発売月は7月から9月にかけてのようです。
この1965年に制作された作品、例えば「カルテット・プレイズ」や「クル・セ・ママ」、そして「アセッション」などはコルトレーンの存命中に発売されています。
本作品はコルトレーンの死後3年経ってからの発売ですが、内容が他の作品より劣っているなどとのことは決してないことは、多くの方の思いでしょう。
各曲については「今日のコルトレーン」をお読みください。
「早口まくしたて型」演奏の集大成の「トランジション」、敬愛の崇高さと美しさの「ディア・ロード」、美しさと厳しさを追求してきたコルトレーンが詰まっている「組曲」とのように、コルトレーンの魅力が本作品に詰まっています。
本作品は決して人気が低いものではありませんが、仮にコルトレーン存命中の発売となっていたら”名盤”と世間で言われる作品になっていたと思っているのは、私だけではないことでしょう。