ジャケットに五人の名前が併記されていますが、他の四人とは色違いで最初に表記されているゲイリー・バートンがリーダー格のセッションなのでしょう。これはこの録音時点でコンコードに所属していたのがゲイリー・バートンというのが、最大の理由なのでしょう。
国内盤CDの帯に、「ジャズ史に残る名盤完成! ジャズ・シーンの超トップ・スター達による夢の競演アルバム!」と書かれている作品です。
メンバーがジャズマンの道を目指していた1960年代前半のジャズが持っている魅力を、本作で表現しています。各メンバーの存在も良いのですが、何よりバンドとしての世界が繰り広げられているのが素晴らしいです。国内盤解説の小川氏によれば、チックとパット、そしてバートンとホランドの共演は、本作品が初めてとのことです。
パットがホランドとヘインズと1989年に吹き込んだことがある、1曲目の「Question and Answer」がやはり印象深いですが、他にも素敵な演奏が並んでいます。贅沢を言えば、どこかで各メンバーの強い自己主張があればなと感じて、本作を聴き終えました。