1950年代後半からジャズ・ピアニストとして注目される活動を始めたジョルジュ・アルヴァニタスですが、リーダー作品を立って続けに発表していたのは1970年代のことでした。
Jacky Samson(b) と Charles Saudrais(d) とのトリオでのライブ演奏で、2枚組の作品です。
この3人は気の合った演奏活動仲間なのだろうなと思う、ピアノ・トリオでの、楽しく落ち着いたライブの雰囲気が作品です。その上で私が聴いたのはCD2枚組というのが、良い効果を出していました。両ディスク共に冒頭でみせた演奏の雰囲気が続くのですが、それぞれの最後の曲で、違う展開をみせています。
まずディスク1では最後のあるヴァニタス作の「エレクトリック」で電子ピアノでの演奏となり、それまでの空気を変える怪しい魅力を放っています。そしてディスク2では最後の「コン・アルマ」で、トリオが徐々に燃え上がっていく演奏となっています。
名盤という作品ではありませんが、ピアノ・トリオ好きの方ならば、聴いて損の無い作品です。