この作品ではアルト・サックスの他にソプラノ・サックスとフルートを吹いているオリヴァー・レイクの、1984年の作品を今日は取り上げます。Wikipediaを見ますと1970年代から今に至るまで50枚を超えるリーダー作品を発表している彼ですが、その多くは1990年代半ばまでに集中しています。この作品を録音した時には42歳だったレイクです。
ギターにはこの時に26歳のケヴィン・ユーバンクス、ピアノには27歳だったジュリ・アレン、ベースには36歳のフレッド・ホプキンス、そしてドラムスには29歳であったフェローン・アクラフが参加しています。
ロフト・シーンで活動してきたレイクの自信が詰まった内容となっており、またこの時期に注目を浴び始めたミュージシャン達の勢いも感じる作品です。
レイクが仕掛ける刺激的な短いフレーズの数々に、正面から挑んでいくケヴィン・ユーバンクスのギターが輝いています。ブレイキーやロイ・ヘインズのバンドでもまれ、そして自分のリーダー作を発表した時期ですので、勢いのあるケヴィン・ユーバンクスの自信がうかがえる内容です。
刺激的な演奏を楽しんでいるオリヴァー・レイク、勢いのあるミュージシャンとの演奏に燃えていくオリヴァー・レイク、そしてそれに正攻法の演奏で応えていくケヴィン・ユーバンクスを楽しめる作品です。