コルトレーン・バンドでのジョニー・ハートマン・セッションの4日前にマッコイ・タイナーは、ピアノ・トリオでのスタンダード集を録音しました。Steve Davis(b) と Lex Humphries(d) という、実力者との演奏です。
マッコイとスティーヴ・デイヴィスはコルトレーン・バンド仲間であり、1960年にアトランティックで数度のセッションを行っています。またこの1960年にアトランティックで、ピアノ・トリオでのセッションも行っています。
ドラムスのレックスとは1960年に一度のレコーディングがあるだけのようです。
マッコイの個性が発揮されているかと問われれば言い方が難しくなりますが、マッコイが持っている粋な歌心が満載の作品であります。この流れは数日後のハートマンとのセッションでも、存分に発揮されています。人気作品であるのも、当然のことでしょう。
私は全八曲の中でも、サテン・ドール、スター・アイズ、ブルー・モンクの三曲に聴き入りました。マッコイのピアノと共に、ベースとドラムスもこれらの曲に愛を持って演奏しており、なかなかの出来栄えです。