1960年代に入ってから発売されたプレスティッジのコルトレーン作品は、語られることが少ないものです。気持ちが既に新天地に向かっているコルトレーンの演奏であり、またアトランティックでの諸作が既に世に出た時期に発売されたこともあり、コルトレーンの数多い作品の中で埋もれていったのでしょう。
インターネットが世に定着した2000年頃に話題となっていた「2ch」などで、「私はSettin' The Paceが好きだ」との書き込みを何度か目にし、それから20年経った今でも時折目にするコメントです。それはそうでしょう、本作品はガーランドが引っ張り出してくる曲をコルトレーンが楽しく演奏しており、そんな3月26日に録音された5曲の中から本作に4曲が収録されており、またワン・ホーン・カルテットでの演奏なのですから。
曲毎のコメントは「今日のコルトレーン」を参照願うとして、今日はアルバム構成に気持ちを移して聴いてみます。