「Groove Blues」と同じく、ジーン・アモンズの1958年1月3日のセッションから、4曲が本作に収録されています。コルトレーンの参加曲は「The Real McCoy」1曲だけであり、これは管楽器奏者五人が演奏しています。
残りはリチャードソンのフルートとアダムスのバリトン入りで「That's All 」、リチャードソン相手に「Cheek To Cheek」と「Blue Hymn 」が収録されています。
このセッション参加者の中で、この時点では唯一のスターであるアモンズの魅力を感じながら、本作を楽しんでみます。
本作に関してはコルトレーンの演奏云々の作品ではなく、アモンズの貫禄演奏と音の厚みを感じる作品です。
偉大な父のもとで音楽に幼少より馴染み、まだ10歳代の1944年にビリー・エクスタイン楽団に加わり、1949年にはウディ・ハーマン楽団でソロイストとして脚光を浴び、1950年にはスティットの双頭バンドでの白熱演奏で人気を得て、1952年に解散後も引く手数多のアモンズさんの全盛時代のアモンズ、本作はそんな時期の演奏です。楽しいジャズの魅力が詰まった内容です。
人気者アモンズさんですが麻薬による服役があり、復帰演奏はあったものの、1974年にガンで亡くなりました。(新・世界ジャズ人名辞典、ウィキペディアより引用)
絵に描いたような明暗の人生のアモンズさんですが、この作品には明るいアモンズがいます。