2019年9月10日掲載
Art Blakey              A Jazz Message
Impulse原盤            1963年9月録音

 ディスクユニオン関内店中古CD半額セールで、300円で購入した作品です。

 ブレイキーと言えばジャズ・メッセンジャーズ、1963年のJMは6月にハバード・フラー・ショーターの3管でリバーサイドに「Ugetsu」を録音しています。

 そしてこの年の9月5日に、ブレイキー名義でインパルスに本作を録音しました。(別説では7月16日)

 ソニー・スティット(as,ts)を迎え、マッコイ・タイナーとアート・デイヴィスでの、カルテットでの録音です。

 インパルスは1961年に、モーガン・フラー・ショーターでJM作品を1枚残しています。そして是非とももう1枚作りたかったのでは。しかし1963年前後のJMは、ブルーノートとリバーサイドから作品を発表していました。契約ごとは分かりませんが、そんなJMにインパルスは手を出せなかった。ならば御大の単独作品となったのではと、私は勝手に想像します。でもインパルスはJMに未練あり、それがアルバム名になったと思います。

20190910

 太いジャズを堪能できる作品です。メンバー全員に聴かせどころを用意したのも、ブレイキーの妙が生きています。そしてブレイキー自身はJMでの絨毯爆撃ドラムソロは控えて、自分の聴かせどころは用意しながらも、カルテットでのバッキング演奏を見事に披露しています。

 私は特にスティットに聴き入りました。分かり易くストレートな演奏でいながら、スティットの存在感があるものです。私が持っているスティットの作品の中で、繰り返し聴いていたいと思ったのは本作が初めてです。

 私が購入しや中古CDは2006年に発売されたもので、それ以前にもCD発売されていたうようです。しかしこのジャケは記憶ないものです。恐らく世間のジャズ愛好家でも、本作の存在を知らない人は結構いるのでは。

 まだまだ知らない素敵なジャズ作品が沢山ある、これから出会えるかもしれない、こんな思いでいられる私は幸せ者です。