2018年11月5日掲載
Giorgio Gaslini                   New Orleans Suite
Dischi Della Quercia原盤    1976年録音

 ジョルジオ・ガスリー二のバンドがニューオーリンズのジャズ祭に出演した際の録音を、今日は紹介いたします。ニューオーリンズとジャズについては語る必要がありません。またジャズ祭も多数あるのでしょう。ガスリー二がどんなジャズ祭に出演したのか確認したく、裏ジャケのコメントを必死に読もうとしたのですが、私の目の状態とイタリア語での記載ということもあって、情報を得られませんでした。

 Gianni Bedori(ts,ss),Julius Farmer(b),そしてJohn Vidacovich(d)というメンバーでの演奏なのです。

 ガスリー二とニューオーリンズ、全く合わないと思うのですが。

20181105

 しかしボケたものだ、私は。表ジャケに「ニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテッジ・フェスティバル1976」と書かれていました。1970年に始まったこのジャズ祭りは、数十万人の集客があるものです。そして多様なジャンルに別れてステージが用意されています。そうなると、ジョルジオ・ガスリー二のバンドが、このジャズ祭で演奏するのも理解できるものです。

 こんなことを思いながら、ブルースを彼らのスタイルで演奏している1曲目を聴いていたのですが、何と拍手なし。ということは、このジャズ祭への出演をヒントにして吹き込まれた作品なのかもしれません。

 2曲目以降も聴き進むと、ガスリー二とピアノとエレピが風景を描き、サックスのベジョーリが人物を描いていき、6つの作品を本作に残しております。ニューオーリンズを題材した彼らの演奏は、刺激的なオリジナリティを発揮しながらホッとする心地よさも合わせ持ったものでした。