このパウエルの作品は、1982年に世に出てものです。ベースがミンガス、ドラムがヘインズであります。この三人にパーカーとガレスピーが加わってトロントで名盤「マッセイ・ホール」が、本作品が録音された翌月に演奏されています。
アドリブ本能趣くままに突き進むパウエルのピアノは、スリル感あるものです。それと三位一体となるミンガスとヘインズも流石の演奏であり、このベースとドラムの録音レベルの低さは残念と思いますが、これは私家録音の宿命と言えるのでしょう。
この作品の最後に、この録音から10年後の1963年にパリで行われたインタビューが収録されています。国内盤CD封入解説にある、そのインタビューの訳を引用します。
Q好きなピアニストは?
Aアル・ヘイグ、他にビリー・カイルとハンク・ジョーンズ
Q.ピアノの師は?
A.アート・テイタム
Q.好きな作曲家は?
A.モンク
Q.好きな演奏家は?
A.ホーンはグリンフィンにマイルス、ベースはペティフォード。またローチとレイ・ブラウンと演奏する時は素晴らしい。
Q.今(1963年)お気に入りは?
A.秋吉敏子