2018年5月3日掲載
Sun Ra         Purple Night
A&M原盤      1989年11月録音

 サン・ラというミュージシャンについて、私はジャズを聴く前からその存在を目にしておりました。ミュージックマガジンでサン・ラの名前を目にしていましたので、40年近く前のことです。ジャズを聴くようになってからも、いろんなミュージシャンの発言からサン・ラの存在を意識していました。

 しかしながら、目にはしていたものの、実際に作品と対峙したのは本作品だけであります。1990年に本作品を購入し、数回聴いただけでした。

 数十年に渡りオーケストラを率いて高い指示を得て、100枚以上の作品を残してきたサン・ラの晩年の作品を、今日は聴いてみます。

20180503

 私が今まで聴いてきたいろんな音楽の要素が、この作品に詰まっている気がします。そしてその演奏を聴いていると、人類の歩み,人類の誕生,そこから更に生命・地球,果ては宇宙の誕生まで、いろんなことが頭の中で広がって行きます。大げさに構えて聴いたからかもしれませんが、不思議で心地よい世界が広がっております。

 そんな演奏の土台はブルースなのかと感じ、私の好きな音楽の土台はブルースなのかと改めて思い、今サン・ラのボックス物が発売されたらすぐに食いつくなと考えながら、この作品を聞き終えました。