欧州の人気ピアニストであるエリック・リードが、ロン・カーターとアル・フォスターという大御所二人を迎えて吹き込んだ作品です。M&I発足から12年経ったことから、過去のヒット作を紙ジャケで2012年に発売されたものを、私は購入しました。有名なリードのリーダー作品を持っていないこと、評判が高いこと、そして好みのスタンダードを演奏していることが、アマゾンでクリックした理由でした。
私には相性が悪いピアニストなのかと感じるほど、心にとまることなく演奏がすぎて行きます。繊細な優しさの演奏との評が一般的なのでしょうけれど、何故か今回の対峙では私はそれを感じ取れないまま演奏が進んで行きました。そんな思いで終盤に差し掛かった時に、「I Loves You Porgy」が私の心に微笑みと優しさを運んできました。数多あるスタンダードの中でも屈指の美しいバラッドであるこの曲を、エリックは肩肘貼らずに演奏しております。私にとっての彼は肩肘貼らない場面で楽しめる演奏になるようです。