2017年8月5日掲載
Lee Morgan Sextet
Blue Note原盤          1956年12月録音

 モーガンンがブルー・ノートに登場したのは1538番であり、1956年11月のことでした。そして本作品はその翌月に吹き込まれたもので、1541番であります。これからするとライオンは1538番の世間の評価が出る前に、自分の評価だけでこのBN2作目を用意していたことになります。
 本作は3管編成であり。モブレーと共にケニー・ロジャース(as)が参加しています。リズム陣はシルバー,チェンバース,そしてパーシップという豪華布陣であります。

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 このコーナーで何度か書いてきたことですが、私はジャズを聴き始めたのと時期を同じくして、東芝EMIがブルー・ノートの1500番台を順番に発売するという暴挙、ではなく快挙を行い、世のジャズ愛好家から熱烈な支持を得ました。またその時期にジャズ批評からブルー・ノートの全作品を網羅した本が、出版されました。それまでのジャズ好きは、自分で1500番台と4000番台のリストを苦労して作成していたのですが、やはり完全版の作成には無理があったので、この本もジャズ好きの喝采を得ました。ジャズ聴き始めの私にとっても、その本は愛読本となったのでした。それは今でも続いており、「今日の1枚」を始めてからは、ネタ本として重宝してきました。

 その本でこの1541番の解説を岡島豊樹氏が書いております。「色気、ひねり、大胆さ-このすべてが絡み合った演奏」と、上手い表現でモーガンの演奏を評しております。18歳ながら大人の雰囲気での演奏であり、それは決して背伸びしたものではないところが、流石はモーガンというべきでしょう。
 上述の出来ごとで日本でのブルー・ノートの人気がより一層高まり、それは今に至るまで続いているのですが、それが起こった1980年代前半にモーガン人気もピークに達したのでした。その人気を支えた1枚が、本盤であります。