こんな作品も持っていたのかと思いながら、今日はダスコ・ゴイコヴィッチの作品を取上げます。
「こんな作品も」との盤が収納棚に多くあるのは、ジャズ好き共通のことでしょう。これは何もジャズだけに限らず、蒐集を伴う趣味ならば同じだと思います。しかし「こんな作品も」と思っても、そう言えばあの時に買ったのだろうとも思うのですが、この作品はそんなことも無し。
ケニー・バロン,レイ・ドラモンド,そしてアルヴィン・クィーンのリズム陣と共に、サックスが加わっている作品です。
職人ぞろいなので、素敵なジャズ空間を描くのは、お手のものといったところ。人にこの作品について聞かれたら、ダスコの魅力が味わえますよ、彼のファンならば買って損は無いですよ、と私は言うことでしょう。
しかしながら聴き込む作品になるかと言うと、決め手が必要になります。ジャケに写るマンハッタンのダスコさんが、街から少し浮いているように見えるのと同じで、1994年に吹き込んだ何か一味が足りない内容です。
これは贅沢な悩みとも言えますが、埋もれてしまう作品となるのは避けられないでしょう。