2017年6月7日掲載
Lee Morgan            Candy
Blue Note原盤         1957年11月録音

 ブルー・ノートは、日本において非常に人気のあるレーベルです。勿論内容が良いのですが、ここまで人気が高いこと、それも数十年に渡って異常人気が続いていることは、私にとっては少し不思議な気がします。そしてその中でも1500番台の人気は、驚くほどのものです。当然ながら完オリピカ盤は6桁を下回る額では、世の中に流通しておりません。

 そんな1500番台を代表するトランペッターと言えば、ご存じリー・モーガンであります。1500番台に6枚の作品を残したモーガンですが、ワン・ホーン作品は、今日取り上げる作品だけです。

 ソニー・クラーク,ダグ・ワトキンス,そしてアート・テイラーの3人との録音ですので、悪い内容のはずはありません。

 アルフレッド・ライオンがスターに育て上げたモーガン、そしてライオンは満を持してワン・ホーンでのレコーディングを若きモーガンに与えたのです。

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 アメリカではキャンディというと、飴やキャラメルだけではなく、砂糖菓子にもそう呼ぶらしいです。楽しく温かい家庭には必ずテーブルの上にありそうですが、このモーガンの作品に、そんな暖かさを感じました。

 そう思いながら聴き進めていて思い浮かべる映像は、かつての暖かい家庭を思いだしている、切なさ漂う男でありました。

 絵が浮かんでくる作品は私にとって素晴らしい作品であり、流石はモーガンの傑作と言われることがある作品です。

 さてモーガンをブルー・ノートの代表トランペッターと先に書きましたが、私にとってそれに肩を並べるのが、ディジー・リースにルイ・スミスであります。今夜はこの3人を聴きながら、私のかつての暖かい家庭を思い出してみます。