バリトン・サックスのジョン・サーマンとテナー・サックスのアラン・スキッドモアは、20年前の欧州ジャズ人気によって、私のような一般ジャズ愛好者にも知る存在になりました。一方でドラムのトニー・オクスレイそれほどの知名度とは言えないかもしれません。しかしながら、欧州ジャズ・ブームの洗礼を受けた人々は、その演奏は何度も聴いたことでしょう。何しろ、ロニー・スコッツ・クラブのハウス・ドラマーだった人ですから。
さて本盤ですが、全5曲それぞれメンバーが違います。所詮は寄せ集め盤なのか、それともUKジャズの名盤なのか、そんな思いで初めて聴いた時を思い出しました。恐らくは8年振りに聴くことになります。
これからの音楽の進むべき道について、イギリスのジャズ・マンが其々で手札を見せ始めている演奏です。アルバム全体の統一感は薄くなりますが、1曲毎に真摯な姿が見える作品です。