2017年3月6日掲載
Kenny Burrell             Bluesy Burrell
Moonsville原盤            1962年9月録音

 既に人気ギタリストの地位を確立していたバレルが、大御所ホーキンスを迎えて吹き込んだ作品です。そしてテーマは、この年にジャズ界を席巻したボサノヴァであります。ピアノには、トミー・フラナガンが加わっております。

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 バレルの有名盤の中で、この作品は埋もれた存在であることは間違いありませんが、当時流行りのボサノヴァを取り入れながら、落ち着き充実した演奏を聴かせています。

 ホーキンスのテナーは確かにいつもの音ですが、この作品で聴くと「俺のスロー・ナンバーでのサックスはいかすだろう」と心の中で言っている彼の姿が浮かんでくるようです。

 ライナー・ノーツでロバート・レヴィンが紹介しているバレルがホーキンス(あだ名はビーン)に言った言葉が、この作品を物語っています。「さぁビーン、何か素敵な音楽を演奏しようじゃないか、素敵と思われる何かを」、この挨拶と、簡単な打ち合わせで、本当に素敵な作品に仕上がっています。

 バレル愛好家でこの作品を愛聴している方が多いのではと、感じた1枚です。