2017年11月9日掲載
The Magnificent Thad Jones
Blue Note原盤     1956年7月録音

 今日は「鳩のサド」を取り上げます。ジャズの世界ではジャケットの特徴を捉えた短い通称を持つ作品があり、それらは内容が良いものばかりです。本作もジャケの素晴らしさと共に、名トランペッターのサド・ジョーンズの代表作と言われている作品です。

 共演はビリー・ミッチェル(ts),バリー・ハリス(p),パーシー・ヒース(b),そしてマックス・ローチ(d)という豪華メンバーであります。

20171109

 独学でトランペットを学んだサドは、やがてはベイシー楽団の重要メンバーになりました。本作品はそんな頃に吹き込まれた作品であり、冒頭にベイシー楽団でお馴染みの「April In Paris」をサドは披露しております。ゆったりとしたテンポの中で品と優しさが溢れるトランペットは、コンボでのこの曲の代表的演奏になっております。他の曲でもこのサドの特徴が随所に聴ける内容であり、「鳩のサド」と多くのジャズ好きに支えられている作品であることに頷ける演奏であります。