ハンプトン・ホーズの本トリオ盤は、1956年1月3日にポール・チェンバースとローレンス・マラブルとのセッションから9曲、1958年3月のスコット・ラファロとフランク・バトラーとのセッションから3曲収録されています。
これだけのベース奏者との演奏によるホーズのピアノ・トリオならば、ジャケットは誰でも知っているものでしょう。しかし、有名なジャケットではありません。録音から半世紀たった1999年に発表されたものなのです。ということは拾遺集なのかと思いました。両セッションともに1999年に初めて世に出たものです。何故ボツになったとの思いです。
強いて言うならば、ホーズのタッチの強さとバック陣の演奏がもう少し絡んでいればなぁ、との不満点がケーニッヒにあったのでしょうか。チェンバースとのセッションでの録音はアルバム1枚を組める量だけに、十分世に出せる内容だと感じます。ただしケーニッヒはアルバム構成、A面1曲目と最後、そしてB面1曲目への展開、この辺をプロデューサーは悩むとこでしょうが、これへの回答が出なかったのでしょうかね。
倉庫に眠っていたこのテープがエリック・ミラーに発見されたことは、喜ばしい限りです。