この作品はジャック・シェルドン(tp),ピート・ジョリー(p),ジミー・ボンド(b),そしてフランク・バトラー(d)との、クィンテットでの録音になります。このメンバーの選定は、レスター・ケーニッヒのものでしょう。そして選曲もケーニッヒによるものではないかと思います。
サックス奏者のオリジナル曲を演奏しています。タイトル曲はハロルド・ランド、他にはベニー・カーターやオーネットなどの曲が並んでいます。ジャケに写るペッパーは何に悩んでいるのか、そんなことを思いながら聴いてみます。
ベニー・カーター作の綺麗なメロディの「How Can You Lose」での、ペッパーの軽快な演奏が気に入りました。ミドル・テンポの演奏で、リズム陣も好サポート。トランペットは出しゃばらすに、前期のペッパーの持ち味がストレートに伝わってくる演奏です。
全体を通しては、気軽に演奏を楽しんでいるペッパーとの感想です。ジャケの悩む姿は、演奏に向けたものではなく、別のものなのでしょう。