このコーナーでベース奏者リロイ・ヴィネガーの作品を取上げるのは、これで3枚目になります。ヴィネガーのオリジナル曲や、ミュージュシャン作の曲を並べている作品。1962年8月と1963年3月の、二つのセッションからの構成です。
共セッションに参加しているメンバーは、Teddy Edwards(ts)とFreddy Hill(tp)です。フレディ・ヒルについては「新・世界ジャズ人名辞典」に掲載されておりませんので、全くの無名の奏者と言えるでしょう。
ダイアナ・クラールが歌って有名になった『I'll String Along With You』が、収録されています。全8曲中、唯一のスタンダード。このバラッド曲での安らぎ、ほっとする内容です。アップテンポの曲を並べて、ひたすら賑やかな演奏に終始している曲が多かっただけに、ここでの安らぎに余計に聴き入りました。