2008年4月13日掲載
Sam Jones        The Soul Society
Riverside原盤    1960年3月録音

 サム・ジョーンズの初リーダー作であり、これを愛聴盤にしている方も多い作品です。二つのセッションから、全8曲収録されています。

 セプテットでは、Nat Adderley(cor),Jimmy Heath(ts),Charles Davis(bs),Bobby Timons(p),Keter Betts(b),Louis Hayes(d)が参加ミュージュシャンであり、主役のサムはチェロを弾いております。

 またセクステットでは、Blue Mitchell(tp),Jimmy Heath(ts),Charles Davis(bs),Bobby Timons(p),Louis Hayes(d)での演奏で、主役のサムはベースを弾いております。

 この時期のサムは、再編なったキャノンボール・アダレイのバンドに加わっていた時期であり、またリバーサイドのハウス・ベーシストとして活躍していた時期であります。

20080413

 セプテットでは、サムのメロディ・センスが光っております。『some kinda mean』は、グッとくるマイナー・ブルースで、サムのチェロからのメロディに酔ってしまいます。因みにこの曲は、ベースで参加しているキーター・ベッツが作った曲です。彼はダイナ・ワシントンの作品への参加で名前が知られているかもしれませんが、そんな知られた存在ではない方。堅実なベースを弾く人であり、良いメロディを書く人であることを、今回改めて知りました。

 さて6人編成では、サムのベースと、ホーン3人との楽しい演奏が楽しめます。『home』ではサムのアルコ、『so tired』では弾むピッチカートが堪能出来ます。

 この作品が素敵なものに仕上がっている理由は、サムへの皆の愛情なのでしょう。サムの人間性の良さが、溢れている作品です。