2007年8月20日掲載
Art Blakey          A Night At Birdland Vol.2
Blue Note原盤     1954年2月録音

 東芝EMIが1500番台を番号順に発売し始めたころが、丁度ジャズを聴き始めた頃で、この作品は当然の如く購入しました。それから数年経ってCD発売された時も、「コンプリート」の名に惹かれて購入したのでした。今そのCDに封入されている解説を見ていたら、「ブルーノート・テレフォン・カード・プレゼント」というものを発見。これが今ならばテレフォン・カードではなく、何になるのであろうと考えておりました。しかし日本を離れて6年、全く思い浮かばないのも仕方ないところ。

 さて、本題。第1集は3年前に取上げたのですが、実にあっさりしたコメントでした。今回は、岡崎氏の解説から、二つの話を紹介しましょう。

 先ずは、このライブが行われたバードランドについて。パーカーに因んで名付けられたこのお店は、NYの52丁目に1949年にオープンしまいした。数多くのライブハウスがあった52丁目ですが、このバードランドは実に豪華な作りだったそうです。それは内装ばかりではなく、完璧なラジオの放送設備があったのでした。

 この豪華なライブハウスで行われた歴史的セッションには、ブラウニーが参加しております。彼は丁度ライオネル・ハンプトンの楽団を辞めたばかりで、この翌月にはLAに赴いてマックス・ローチと活動をし始めたのでした。

20070820

 オリジナル1集と2集の両方に、『クイックシルバー』が収録されています。CDに追加されている曲も良い演奏ですので、テイクが違うとは言え、この『クイックシルバー』の扱いが不思議に思います。恐らくその意図は、この夜の熱気が象徴されている演奏だからなのでしょう。

 そんな意味での熱気は、『ナウズ・ザ・タイム』でも溢れております。がむしゃらに熱くなっているルー・ドナルドソン、クールに決めながら実は熱いブラウニー。そんな演奏を満喫出来ます。ブラウニーのLA行きが早まっていたら、このセッションは存在しておりませんでした。そんなことを考えながら聴いておりました。