2007年11月1日掲載
Art Blakey's Jazz Messengers
With Thelonious Monk
Atlantic原盤        1957年5月録音

 ブレイキーとモンクの録音と言えば、1947年を皮切りに何度も共演しております。数々の名盤がそこから生まれておりますが、殆どがモンクのセッションであります。他の人の録音への参加では、、1955年のジジ・グライスのセッション、或いは1957年のロリンズのセッションへの参加があります。しかし、ブレイキーのセッションへモンクが参加したのは、恐らくこれが最初で最後でしょう。

 この時期のJMのピアノは Sam Dockery が務めており、JMとしてあまりパッとしていなかった時期。モンクの参加によるJMの活性化をブレイキーは狙ったのでしょうか。Bill Hardman(tp),Johnny Griffin(ts),Spanky DeBrest(b)が、この時期のJMのメンバーです。

20071101

 音楽監督不在のため、戸惑うブレーキー。自らの役割に戸惑うグリフィンとハードマン。ただでさえ個性の強い演奏スタイルのため、客演したこのバンドで自分のキャラをどこまで発揮してよいのか戸惑うモンク。全員が戸惑っての演奏であり、メンツ的には光りながらも、この作品は話題にならずに潜んでいる結果になっております。グリフィンが戸惑いを破って演奏している『in walked bud』が、その中で印象に残りました。