2006年4月26日掲載
Mike LeDonne        The Feeling Of Jazz
Criss Cross原盤      1990年1月録音

 このレーベルのwebページを見ると、全ての作品が現在でも入手可能なように思えるのですが、いざ注文してみると、なかなか入手出来ないでおります。

 ここ5年ほどの中で、気に入ったピアニストの一人がマイク・レドンであります。彼はクリス・クロス・レーベルに、リーダー作を5枚吹き込んでおり、またサイド参加した作品も5枚あります。これらの作品を入手するには、一時帰国の折に、こまめにレコード店を覘かなければならないのです。昨年の梅雨の時期に覘いたお店で見つけたのが、今日取上げる作品であります。

 このレーベルへの2枚目の吹き込み作品になります。Tom Harrell(tp),Gary Smulyan(bs),Dennis Irwin(b),Kenny Washington(d)との吹き込み。曲によって、クィンテットとトリオでの演奏を、使い分けております。

20060426

 クィンテットで5曲演奏しております。1曲目の『ready dudy』では軽快な演奏のハレルを聴けたので、この時期は良い体調だったのでしょう。しかしクィンテットでは、バリトン・サックスの Gary Smulyan が光ってました。バラッド・プレイで魅力的な輝きを披露しており、『point of view』の演奏が気に入りました。クィンテット編成でのレドンは、無難な演奏に終始している様子。これは、何とかバンドをまとめようとの意識が優先してしまった結果なのでしょうかね。

 しかしながら、トリオで演奏した4曲でも、無難にとの彼の思いが、演奏から聴き取れました。やはり、マイナー・レーベルとは言え、リーダー作を吹き込む際には、プレッシャーがあるのでしょうか。何とか切り抜けたいとの思いがあったのでしょうかね。

 そんなレドンの演奏も、最後の2曲では、肩の力が抜けた良い演奏でした。クィンテットでブルースを披露した『blues for edith』、トリオで演奏した『action』であります。