スティープルチェイスへの女性歌手の吹き込みは、珍しいものではないでしょうか。黒人歌手カレン・フランシスさんの作品です。3枚のリーダー作を発表している方でありますが、日本では全くの無名と言える存在でしょう。ピアノにはジョージ・コリガンが参加しております。彼は10数枚のリーダー作を発表している方ですが、カサンドラ・ウィルソンとの活動で、日本でその名前が知られている方です。ピアノ・トリオをバックにした作品です。
乾いた甲高い声、或いは乾いた高音の魅力、そして抜群の歌唱力のカレンさんです。しかし、力み過ぎているので、聴く方に圧迫感を感じさせてしまう。『triste』~『polkadots and moonbeams』~『may I come in?』と続く展開が、聴き所と言える作品です。