このコーナーでは、イアン・カー=ドン・ランデルのグループへの参加でお馴染みのイギリスのピアニスト、マイケル・ガーリックの作品です。恐らくは、彼の録音の初期のものなのでしょう。またこの時期はカー=ランデルのグループに参加していた時期であり、この二人の本盤に加わっております。他には、トニー・コー(ts)やジョー・ハリオット(as)が加わり、4管編成のセプテットでの録音です。
昨年復刻されたのですが、この辺りの作品が今脚光を浴びているとしたら、オリジナル盤など手が届かない僕などにとっては、非常に喜ばしいことです。
因みにガーリックの1973年録音盤「Troppo」も、一昨年に復刻されております。
内ジャケにこの作品に関する解説がありました。1966年1月から2月にかけてのセッションを集めLP化されたのが、1968年とのこと。5つのセッションがあり、「Poetry and Jazz」(2曲),「Septet」(3曲),「Solo Harpsichord」(2曲)「Harpsichord Trio」(1曲),「Celeste Trio」(1曲)であります。まぁ、この名称からどんなパターンかは、想像が付くでしょう。
ハープシコードもそれなりに楽しめましたが、やはりセプテットもの。特に1曲目に収録されている『Webster's Mood』が良かった。何かのどかで穏やかな場所にいる感じにさせる曲です。
さてこの作品、全体を通せば統一感なし。散漫な印象になってしまう。その日の気分で、好きなセッションだけ抽出して聴けば、面白い内容の作品と言えるでしょう。