ジョルジュ・ロベールという呼び方に、日本内で定着したようです。そのロベールの新譜は日本製作のもので、師匠であるフィル・ウッズがライナーを書いております。ウッズが如何にしてロベールを鍛えたかが書いてあり、やはり人間は自慢したがりなのかと、ニヤリとしました。
盟友バロンのピアノ、気心知れたルーファス・リードのベース、そして新たに組んだビリー・ハートのドラムというクァルテットでの演奏。ジュネーブのジャズ・クラブでのライブ録音です。
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ロベールのアルト&ソプラノ・サックスは良い響きをしているし、バロンも彼なりのレベルを維持した演奏なのです。しかし、中途半端な雰囲気で終ってしまっている。バンドとしての一体感が希薄なのです。ロベールとバックの方向性が、一致していない。生ものですから、そんな日もあるでしょう。この日しかテープを回していなかったのかな。残念な思いで聴き終えました。