ジャス聴き始めからすぐ聴き出したマレイ。それは1980年代前半のことでした。そして自分のページでマレイ特集とディスコグラフィ作成を始めたのが、1999年のことでした。その特集を始めてから買った作品も、10枚ほどあります。当然ながらマレイがサイドとして参加した作品ですが、この映画への参加作品もそんな1枚です。映画と言うことで、CDだけではなくビデオ・テープも買いました。しかし、まだ1回も観ておりません。封も切っておりません。何故か見る気がしない。こうやって取上げるのだから観ようとも思ったのですが、香港まで持ってきていないのです。
さてこのCDですが、全部で12曲。マレイが参加しているのは、4曲目の『Queer Notions』だけです。この曲には、Nicholas Payton(tp), Olu Dara(cornet), Clark Gayton(tb), Don Byron(cl),Jesse Davis(as), James Carter(bs), Russell Malone(g), Cyrus Chestnut(p),Ron Carter(b), Victor Lewis(d) が参加しております。
映画の内容は、1934年のカンサス。「ジャズ・・・犯罪・・・人種・・・政治」、これがテーマらしい。このサントラを聴く際には、あくまで映画のために要請された演奏ということを、頭に入れておくことが、重要になります。
この考えでマレイの演奏を聴くと、この時代の雰囲気を表現しようと頑張っている様子が、微笑ましいものに感じます。そんな状況下でも、マレイ節を織り込むのは流石でした。
他に印象に残ったものとして、ジェイムス・カーター(ts)とニコラス・ペイントン(tp)が気だるい雰囲気をだしている『I surrender dear』。ジュリ・アレン(p)の適当な、いや適度なブギウギ・ピアノがゆったりと響く『froggy bottom』などがありました。