去年の12月26日にネット通販店DNにこの盤を注文したときは、新譜だと思ったのです。しかし手にしてみたら、1990年の録音でした。
フランク・アムサレムは1961年にアルジェリアで生まれ、フランスの音楽院や、バークリー音大でジャズを学んだそうです。本作品は彼がブルックリンで活動していた時に吹き込まれた初リーダー作であります。その後2003年までに、5枚のリーダー作品を残しておりますので、それなりに評価されているピアニストなのでしょう。
さてこの初リーダー作品ですが、購入したのは昨年 Nocturne から再発されたもので、OMDからのオリジナルとはジャケットが変更されています。さらに調べるとこの初リーダー作品は、1997年に Challenge レーベルから「another time」というタイトルで再発されておりました。その意味から、かなり注目を浴びている作品と言えるのでしょうか。
録音当時でもベテランのゲイリー・ピーコック(b),録音当時はプロ活動を始めたばかりのビル・スチュワート(d)とのトリオ演奏です。全9曲中、6曲がフランクのオリジナルであります。
いろんなパターンの曲を弾いているし、無難にこなしている。しかし、なかなか心に届くものがない。こじんまりとまとまっているからなのだ。何も2度も再発をするような作品ではない。しかしこのピアノ、突っ走る管楽器のサイドをやらしてみたら、面白いのではないかな。ふとそんなことを思いました。