今年前半の女性ヴォーカル大人気作品を、今日は取り上げます。ノルウェーで活躍する彼女の名前は、多くの北欧ミュージュシャン同様に、発音が難しそう。さて彼女のサイトを見たところ、これが初吹き込みのようですね。ジャケットからは年齢が想像出来ませんが、若い方なのでしょう。コンボをバックにして、スタンダードからポップスまで幅広く取り上げております。
深みのあるハスキー・ヴォイスで、気だるく歌う彼女が印象的です。気だるいと感じるのですが、笑顔の彼女が思い浮かぶ不思議さがあります。バックもやる気がなさそうで、ビシッと決めている演奏。特にドラムの小技が印象的です。
取り上げているポップスは1960年代後半から1970年代に渡ってのものだと思いますので、彼女自身による選曲だとしたら、それなりの年齢なのでしょう。しかし20歳代後半と感じる彼女の歌からすると、プロデューサーによる選曲かもしれません。キャロル・キングの『will you still love me tomorrow』、そしてスタンダードの『bue beautiful』と続く中盤の展開が、白眉でしょうか。
独自の世界を展開出来る彼女なのですが、一部で聴けた色気がもっと出てくると、完全に僕好みになるのですがね。早く次回作を聴きたいです。