Juraj Stanik の2003年録音盤をここで取上げた時に、面構えが冴えないと何度も書いておりました。それは、内容が良かったからのことです。良かった内容とは、適度に力強いピアノでした。
今日は、その録音から4年前の作品を取上げます。ベースは2003年盤と同様に Marius Beets、ドラムは2003年盤とは違いJoost Patocka であります。基本的にはピアノ・トリオ演奏ですが、12曲中2曲に Toon Roos のソプラノ・サックスが加わっております。スタンダードとオリジナルを演奏しております。
1曲目は『over the rainbow』。この曲で実にJuraj Stanik は、雄大なピアノを弾いている。この作品では雄大路線なのかと思って2曲目以降を聴くと、何かこじんまりとしている。考えすぎのような演奏。
その中で『blue monk』を、4曲目と最後の12曲目に用意してあるが、この意図が伝わって来ないのだ。聴き比べれば、リラックス感のある12曲目に軍配をあげるが、それとて特筆した出来ではない。
そこそこのピアノ・トリオであるが、2003年録音盤を聴いて彼に興味を持ち、インターネットで調べて購入した者としては、どうしても辛口のコメントになってしまう。