2005年3月13日掲載
Lizz Wright       Salt
Verve原盤      2002年8月録音

 この作品は買おうと思いながら、何かの理由で止めたんだ。新宿ユニオン中古コーナーでこの作品を眺めながらその理由を探ったけど、思い出せなかった。今となっては、購入した時の気持ちも、忘れてしまっております。

 この録音時点では22歳のリズ・ライトさんは、ヴァーヴが送り出した大型新人なのです。教会のピアニストだったお父さんの影響で、彼女はジャズと出会ったそうです。

 ジャケットでは帽子を被っていて分からなかったのですが、リズさんはスキン・ヘッドであります。

20050313

 第二のノラ・ジョーンズを狙ったと国内盤解説に書かれているが、お洒落にジャズの雰囲気を味わいたい層をターゲットにしたのら、この作品作りで正解であろう。ポップで、ロックで、ジャズのテイストらしきものも味わえる内容だ。

 本来ならこのリズさんのデビュー作への感想はこれで終わりなのだが、この声質が好きなだけに一言付け加えたい。低音から高音へ声が伸びる瞬間の艶は、ジャズ作品と呼べる作品を吹き込ませれば、ぐっと活きてくるものだ。プロデュースの仕方次第では、化ける歌手であろう。それを期待したい。